リウマチの患者さんの看護を行う看護師は、痛みを始めとする患者さんの不調についてしっかりと向き合う必要があります。基本的にリウマチに対しては薬物療法が用いられるものの、それでも痛みが完全に消えるわけではありません。
投薬自体は医師の指示により行われますが、それでも患者さんが痛みなどの症状を訴えるのであれば、看護師が臨機応変に対応する必要があります。
看護師にとって欠かせない技術の1つであり、体を温める温罨法はリウマチの患者さんに対しても有効な場合が多く、まず押さえておきたいところです。血流の悪化は痛みを生じさせる要因であるため、患部を温めて血流の改善を促すことは痛み対策として有用です。
しかし、リウマチの患者さん全員に温罨法が有効なわけではなく、逆効果になる可能性がある点は忘れないようにしないといけません。出血が見られる患者さんの場合、血流の改善を促すと出血のリスクを高める恐れがありますし、痛みも増幅しかねません。湿布を用いるなどの他の方法を用いるのが良い場合も多く、いろいろな選択肢の中から最適な看護を導き出すことが看護師には求められます。
リウマチに悩まされる患者さんは、痛みなどの症状により生活の質ことQOLが低下する場合が多く、日常生活をつらく感じている患者さんも珍しくはありません。痛みなどの訴えに適切に対処することは欠かせませんが、患者さんにメンタルの不調が見られないか見極めるのも看護師の大事な役割です。