リウマチは長期的に患う病気のため、看護を行う場合は患者さんと長期的にお付き合いすることになります。一人ひとりの病気の進行度をきちんと把握し、適切な看護ができるように、リウマチについて自ら学ぶ姿勢を持つようにしましょう。
リウマチとは、特定した1つの病気の名称ではなく、関節や筋肉などのこわばりや痛み、そして変形などがおこる病の総称です。細かく分類すると200種類以上もの病気が存在すると言われています。これらの病のうち、手指や足指などの関節に炎症を起こし、激しい痛みや腫れが生じる病が関節リウマチです。
関節リウマチは、自身の免疫機能が正しく働かなくなることが原因と言われています。本来、免疫機能とは体内に侵入してきた異物を攻撃して、体内から排除する役割を持っています。しかしこの免疫機能に異常が生じると、自分自身の正常な組織や細胞を攻撃するようになってしまいます。この攻撃が関節部で起き、炎症が生じた結果が関節リウマチというわけです。
関節リウマチは炎症が発生したとしても、すぐに関節が変形するわけではありません。組織の破壊や変形は、病が長期的に進行していくことで引き起こされるものなので、早期に治療を始めれば、進行を遅らせることが可能となります。
関節リウマチの治療法は、薬物治療、リハビリテーション治療、そして手術治療の3つの方法があります。これらのうち、病気の進行を遅らせ、日常生活の質を維持するのに有効なのが、薬物治療とリハビリテーション治療です。3つ目の手術療法は、病気が進行してしまい、関節が破壊されてしまった際に行うものです。このように病気の進行度によって治療法が変わっていきます。