リウマチという言葉を聞くと、リウマチの患者さんによく見られる関節リウマチを思い浮かべるものです。しかし、関節リウマチはリウマチ性疾患に分類される症状の1つであり、リウマチ性疾患は他にもいろいろと存在します。リウマチ性疾患は筋肉や関節に痛みが出る症状や病気を指す言葉で、リウマチ性疾患に当てはまる症状や病気は非常に多いです。
そのため、全てを網羅するのはかなり難しいでしょう。しかし、リウマチの患者さんを看護するのであれば、主要なリウマチ性疾患については押さえておきたいところです。
免疫の異常により関節に痛みや腫れなどが起きるのが関節リウマチで、女性に多い、40代から60代で発症しやすいという特徴を持っています。
これに似た症状を持つのが、全身性エリテマトーデスは関節の痛みや発熱などが起きる病気です。20代から40代の女性に多くで、初期症状として関節の痛みが起こりやすく、患者さんが自身の症状を関節リウマチと勘違いしやすいという厄介な特性を持っています。患者さんが関節リウマチの症状を疑っている場合も、全身性エリテマトーデスの疑いはないか冷静に見極めたいところです。
リウマチ性多発筋痛症は中高年に起こりやすいリウマチ性疾患ですが、患者さんの男女比はおよそ1対2で、男性の患者さんもそれなりに多いのが特徴です。主な症状は関節の痛みですが、リウマチ性多発筋痛症は肩や首や股関節などの大きな関節に症状が出やすいという特徴があるので、関節リウマチと間違えないようにしてください。